YetiForceCRMはオープンソースのCRMとして知られていますが、実は“ノーコード開発ツール”としての側面も非常に強力です。プログラミング不要で、ドラッグ&ドロップやGUIによる設定を駆使して、組織の業務プロセスに合わせたカスタマイズを柔軟に行える点が大きな魅力です。以下では、その具体的な活用例・アイデアをできるだけ多く挙げながら、「会社の業務を効率化する方法」をご紹介します。
1. ノーコードの強みを活かしたカスタムモジュール作成
● 業務ごとに専用モジュールを作る
YetiForceCRMでは、標準のモジュール(取引先、商談、タスク管理など)以外にカスタムモジュールを簡単に追加できます。GUI操作でフィールドやレイアウトを作成・配置できるため、プログラミングスキルがなくても構築可能です。
- 例1:備品管理モジュール
会社で使用するPCやスマートフォン、オフィス家具などを「アイテム」として登録し、「在庫数」「貸出状況」「メンテナンス期限」などをフィールドで管理。 - 例2:契約書管理モジュール
契約種類(機密保持契約、業務委託契約など)や契約期間、更新日を登録し、更新が近づいたら担当者にリマインドが飛ぶように設定。
● カスタムフィールド活用のポイント
- 必須入力設定や入力制限を設けることで、データ品質を高める。
- ドロップダウンリストやチェックボックス、日付フィールドなどを活用し、入力ミスや重複を防止。
- 部門固有の用語や項目名も自由に設定できるので、自社独自のプロセスを正確に表現しやすい。
2. ワークフローで業務フローを自動化
● ノーコードで作る“条件分岐”と“アクション”
YetiForceCRMのワークフロー機能を使うと、**「もし◯◯の条件を満たしたら、△△の処理を自動で行う」**といった動きを自由に設計できます。例えば以下のようなシナリオが考えられます。
- 営業支援
- 見込み顧客(リード)のステータスが「商談化」に変わったら、自動で「担当者割当」「フォローアップメール送信」「商談モジュールへの連携」を実行する。
- 経理・財務
- 請求書の支払期日が近づいたら経理担当者に通知し、未入金リストを自動生成する。
- 人事総務
- 休暇申請が提出されたら上長へメール通知し、承認/却下に応じてワークフローを分岐させる。
● ワークフローの拡張アイデア
- 複数承認フロー
申請ステータスが「上長承認済み」になったときに、次のワークフローを自動で呼び出し、最終承認者(役員など)へ通知を飛ばす。 - 期日管理・リマインド機能
契約期限や点検日、査定日などを一括管理し、期限前に担当者へメールや画面通知を実施する。 - 条件分岐
件数や金額が一定以上の場合にはハイレベル承認が必要、一定未満の場合は自動承認…といった複雑な承認条件をGUI操作で組み込める。
3. 画面レイアウトやビューの編集で見やすさを向上
● リストビュー・詳細ビューの柔軟なカスタマイズ
YetiForceCRMは「どのフィールドを一覧画面に表示するか」「詳細画面での項目並び順をどうするか」をノーコードで設定できます。自社の使い方に応じたUIへ最適化すると、作業効率が大幅に向上します。
- 例:営業担当用の一覧ビュー
見込み度合いや担当者、次回アクション日など、営業活動に必須な項目だけをリスト上に表示し、一目で優先度を把握できる。 - 例:管理職用のダッシュボード
「今週の新規リード数」「今月の売上見込み」「案件ごとのステータス」など、マネジメントに必要な指標をウィジェットでまとめる。
● ダッシュボードでリアルタイムモニタリング
- グラフ表示ウィジェット
部門別売上や、プロジェクトごとの進捗をチャート化し、ひと目で状況を把握できる。 - アラート&通知ウィジェット
緊急度の高いタスクや期限切れが近い案件を自動抽出してリスト表示し、重要事項を見逃さない。
4. さまざまな業務効率化シナリオ
4-1. 営業支援
- 自動見積書・契約書作成
製品やサービス情報をあらかじめデータベース化しておき、商談モジュールからボタン1つで見積書PDFを生成→顧客へメール送付。 - 案件進捗と予実管理
案件の進捗ステータスと予算を管理し、一定以上の遅延やコスト超過が発生したらアラートを上司へ送る。
4-2. マーケティング・顧客管理
- メールキャンペーン管理
ターゲット顧客セグメントをフィルタリングし、一括でメール送信。開封率や反応率を顧客ごとに記録し、自動でスコアリングする。 - 問い合わせチャネル統合
Webフォームやチャットボットでの問い合わせを自動的にCRMの「チケット」へ変換。対応履歴を可視化することで、顧客満足度を高める。
4-3. 人事総務
- 採用プロセス管理
応募者データを登録し、書類選考→一次面接→最終面接のステータス管理をGUI上でドラッグ&ドロップ。合否に応じたメール送信も自動化。 - 備品発注・在庫管理
「注文申請→承認→在庫反映」の流れをワークフロー化して、無駄な二重入力やメールのやり取りを削減。
4-4. 製造・プロジェクト管理
- BOM(部品表)管理
製品ごとに必要な部品やコスト、サプライヤー情報を紐づけ、更新があったら購買担当へ自動通知。 - 進捗管理とタスク割り当て
製造工程ごとのタスクをスケジュール管理し、担当者へのリマインドを自動送信。ガントチャートを使って全体進捗を可視化。
5. 他システム連携でより高度なノーコード活用
YetiForceCRMはAPIやCSVインポート/エクスポートにも対応しているため、他のノーコードツールや外部システムとの連携も視野に入れることでさらなる効率化が可能です。
- 会計ソフトとの連携
請求書データや入金データを定期的に出力し、自動で会計システムへ取り込む。二重入力が不要に。 - BIツールとの連携
CRMのデータを外部のBIツール(ExcelやPower BIなど)で高度に分析・可視化し、経営指標や予測分析に活かす。
6. ノーコード活用を成功させるポイント
- 現場ニーズを丁寧に洗い出す
- どの業務が最も時間と労力を要しているのか、どのステップでミスや漏れが発生するのかを明確にしてからカスタマイズに着手する。
- 小さく始めて徐々に範囲を拡大
- いきなり大規模に構築すると混乱が生じやすい。まずは一部の業務をカスタマイズし、効果を検証しつつ拡張する方法が堅実。
- マニュアルや社内教育の実施
- ノーコードとはいえ、画面の使い方やルールの周知は重要。簡単な操作マニュアルやワークショップを用意し、定着化を図る。
- 管理者の権限設定とガバナンス
- 誰がどこまでカスタマイズできるか、全社ルールを決めておくこと。必要以上にフィールドやモジュールが乱立しないよう運営する。
7. まとめ
YetiForceCRMは、標準のCRM機能だけでなく「ノーコード開発ツール」としての多彩な機能を備えており、部門や業種を問わずさまざまな業務を効率化・自動化できます。特に以下のポイントが大きな強みです。
- GUI操作でフィールド・モジュール・ワークフローを作成可能
- ドキュメント管理・ダッシュボード・権限管理など運用面まで網羅
- 他システムとの連携や拡張も柔軟に実現
まずは「現場のちょっとした手間や属人的な作業」をYetiForceCRMのカスタムモジュールやワークフローで解消してみるところから始めるのが得策です。徐々に活用範囲を広げていくことで、企業全体のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を着実に前進させることができるでしょう。